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- 膝の手術(人工膝関節置換術)
手術療法
変形性膝関節症の手術には、主に3つの種類があります。
関節鏡視下手術
軽度・中程度であれば、関節鏡視下手術が可能です。膝の中に、関節鏡という内視鏡を入れておこなう手術です。非常に小さなカメラで関節の中を観察し、必要に応じて次のような処置を施します。
- 軟骨や半月板を切り取る
- 軟骨の表面をなめらかにする
- 軟骨などの破片を取り出す
- 半月板を縫う
- 増殖した滑膜を取り除く
など
内視鏡を入れるため、皮膚に2カ所6ミリ程度の小さな穴を開けるだけで、手術ができます。傷口が小さく済むため、患者さまの負担が少ないのが特徴です。
通常、入院期間は3日から1週間程度です。装具をつければ、手術の翌日から歩くことができます。
高位脛骨骨切り術
65歳以下で、軽度・中程度の症状の方には、高位脛骨骨切り術が有効なケースもあります。膝関節の下にある脛骨の一部を切ることによって、関節に均等な力がかかるように調整し、O脚やX脚を矯正する方法です。
ボルトやプレートで固定する必要がありますが、1年程度でボルトを抜くことができます。その間、2カ月程度のリハビリが必要です。
人工膝関節置換術
人工膝関節置換術は、重度の患者さま向けの、膝の関節を人工物に取り替える手術です。
人工膝関節置換術とは
人工膝関節置換術は、すり減った軟骨や傷んだ骨を削り、膝の関節を金属・セラミック・ポリエチレンなどでできた人工のものに取り替える手術です。
変形性膝関節症が進み、保存療法では十分な効果が得られない重度の患者さま向けの治療方法です。一般的に4週間程度の入院が必要です。
当院では、院長自身が、日本人工関節学会の認定医として、連携病院(西宮回生病院)にて人工関節置換術を実施しています。
人工関節の耐用年数は15〜20年とされています。
手術の流れ
Step1
全身麻酔
Step2
皮膚を約8~12cm切開
Step3
傷している膝関節の骨を取り除く
Step4
人工関節インプラントを固定
人工膝関節置換術のメリットとデメリット
人工膝関節置換術のメリット
- 根本原因を置き換えるため、痛みを大幅に軽減できる
- 膝関節が滑らかに動くようになる
- 歩行姿勢の改善が期待できる
- ほかの関節への負担軽減が期待できる
- 早期に歩けるようになる
- 入院期間が短い
人工膝関節置換術のデメリット
- 手術直後は、膝に痛みや腫れが出る
- リハビリが必要
- 可動域が制限される(正座をすることが難しくなる)